TPS-トップファイン®R1000<PPS樹脂ベース微細精密穴加工用素材>
超寸法安定性、超高剛性、超精密加工性
トップファイン®R1000は、東レプラスチック精工(株)と樹脂メーカーである東レ(株)との共同開発により実現した寸法安定性に優れた超精密穴加工の専用板素材です。従来、スーパーエンプラに直径数十ミクロンレベルの穴加工を施すと、バリが発生し、後加工、プローブピンの誤作動など多くの問題が生じる原因となってきました。
そのため、精密微細穴加工素材としては、一部の全芳族ポリエステル樹脂板材のような素材しか使用できませんでした。
トップファイン®R1000は特殊な樹脂処方と独自の成形技術により、スーパーエンプラ特有の微細穴加工時のバリを押さえることに成功し精密微細穴加工素材の幅を広げることを可能にしました。
トップファイン®R1000は寸法安定性に優れたPPS樹脂をベースに特殊な各種の無機微粒子を高率で含有する組成で、複合系スーパーエンプラ樹脂素材とも言えます。そのため切削加工性、穴加工性の向上だけでなく、切削加工が困難な繊維強化樹脂以外としては抜群の高い剛性を有しています。
用途
- プリント基板、半導体等の検査治具
特長
- 吸水率、線膨張係数が低いため寸法安定性に優れています。
- 切削加工性に優れ、微細穴加工を施した際、バリの発生が極めて少ない。
- 繊維非強化樹脂最高の弾性率を誇ります。
超寸法安定性
精密穴加工性
トップファイン®R1000は精密加工性に優れており、穴開け加工では、φ50μの加工実績があります。
(加工条件、形状等により加工結果は異なりますので、十分な事前評価を実施下さい。)
加工時・使用時の注意点
トップファイン®R1000は樹脂としては硬度が高いため、加工時にはドリルの選択、刃持ちなどにご留意下さい。 また、組成上、伸びが少なく、欠けやすい特性をもっておりますので、製品形状を考慮頂くと同時に十分注意して加工下さい。 ガラス転移点は全芳香族ポリエステルよりも低いため、高負荷の高温化でのご使用時には評価を慎重に進めていただけますようお願いします。
グレード一覧
グレード名 | 色調 | 特長 |
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トップファイン®R1000 | 標準グレード(微細穴加工性、寸法安定性) |