
INTERVIEW
新製品開発を支える
品質保証業務
2021年度キャリア入社
システム科学技術研究科卒
入社動機
ポンプメーカーで品質保証業務に携わっていたが、人事制度が変更されたことをきっかけに転職を決意。大学で学んだ樹脂複合材料の知識を活かせる仕事に就きたいと東レプラスチック精工を選択。
ポンプメーカーで品質保証業務に携わっていたが、人事制度が変更されたことをきっかけに転職を決意。大学で学んだ樹脂複合材料の知識を活かせる仕事に就きたいと東レプラスチック精工を選択。
大学時代は樹脂複合材料の研究、主に成形条件の違いによる強度・内部組織の変化について調べていました。修士課程修了後、地元企業であるポンプメーカーに就職。約1年半は設計部署でポンプの知識を学び、その後、品質保証部に在籍し、子会社への出向も含めて約12年間、品質保証業務に携わってきました。その間、工程品質管理、クレーム品の調査・報告書の作成、新製品の量産化業務など品質業務全般に関わってきました。ただ、ポンプは排水溝などに利用されるプラスチック製品はあるものの、ほとんどが金属製です。やはり、大学時代の研究や知見が直接活かせる仕事がしたいという想いがあり、東レプラスチック精工に入社をしました。
品質保証業務とは、出荷される製品が顧客要求を満たしていることを日々確認し、万一製品に不具合が生じた場合には対策を講じると共に、再発防止を図り、製品やサービスの改善に努める業務です。私が勤務する岡崎工場では、製品検査による出荷品の品質保証と、品質保証プロセスの策定による工程品質管理の整備を実施するほか、工程内不良、お客様苦情品の調査・報告などを行っています。また、新製品の開発にあたっては、試作品の検査や量産化に伴うバラつきの調査を通して、安定した製品製造に資する活動も行います。
日常的に生産している製品数は数十種類に及び、更にそれらの製品毎にお客様との取り交わしの中で多数の検査項目が決められ、日々様々な検査をしています。検査で不具合を発見した場合は、迅速に製造部門や製造委託先へ情報展開し、原因究明と改善策の策定を依頼。その調査内容を精査してお客様への報告書を作成します。
責任の重さ、でしょうか。品質保証部は、製品を出荷していいかどうかを判断、決定する権限を持っています。岡崎工場のお客様は自動車関連企業が多く、品質に対する要求がきわめて高いという特徴を持っています。品質基準に満たない製品は一つたりとも出荷しない。そうした強い思いを持って日々の検査業務に当たっています。
また、お客様から苦情が寄せられた際には、関連部署とともに再発防止策を検討し、お客様に納得いただける報告が求められます。報告内容に納得し、ご理解いただけたときにはやりがいを感じますし、工程監査を通じて、お客様から東プラの品質管理のレベルが高いとお褒めいただいたときには誇りを感じます。
製品の不具合、トラブルの原因はさまざまです。成形中に金型の一部が破損していたというケースもあれば、出荷時に入れ忘れたようなヒューマンエラーもあります。いずれにしてもトラブルが発生したら、速やかな原因究明と再発防止策の策定が必要です。 以前、あるお客様で製品を梱包するプラスチックトレーが変形するというトラブルが生じました。このトレーは熱に弱いため、出荷時にはさらに大きな箱に収めているのですが、保管から発送、納入までのどこかで想定外の熱が加わった。そこで流通経路を調査すると、積み込み作業の際に直射日光が当たったことが変形の原因でした。お客様も当社も保管中の製品取り扱いには注意していましたが、その後は段積み製品の上にカバーをかける対策を行うことで、トレーの変形はなくなりました。思いがけない原因でしたが、スピーディーに原因を特定し、対応策を報告したことで、お客様から感謝の言葉をいだだくことができました。
やはり強みは東レグループであること、世界的に優れた東レの素材を利用できることだと思います。岡崎工場は、技術、生産、品証等の部署で構成され、それぞれ最少の人数で複数の品種・お客様の対応を行っており、品質トラブルについても問題解決に向けて部署間で協力する関係が構築されています。少数精鋭というより、組織としての機動性に優れている。それも当社の強みでしょう。私は中途入社ですが、他部署とも連携が取りやすく、とても働きやすい職場だと感じています。
親会社である東レの先端材料(高機能材料)を今まで以上に普及させていくために、最先端の射出成形技術に、品質の面から携わっていきたいと考えています。例えば押出成形で用いられている東レの炭素繊維強化樹脂素材を射出成形でも活用できるようになれば、価値の高い製品が生まれます。一般射出メーカーでは扱えない、高機能素材を活かしたこれまでにない製品を、品質という側面から支えられれば、これほど楽しいことはないでしょう。
また、現在、取引のある自動車関連企業の信頼を得て、より車部品の重要パーツの生産を行っていきたい。近年は自動運転やEVの開発・普及にともない、自動運転用センサー部品やEV用モーター冷却部品なども製造していますが、求められる形状が厳しく品質保証の精度も高くなっています。新製品の最初の段階でより厳しく、ばらつきの測定データなどをフィードバックして、お客様のニーズにしっかり応えていくつもりです。
自分の趣味はゴルフくらいで、休日のほとんどは家族と一緒に過ごしています。子どもはまだ小さく、日々成長しており、スイミングやピアノで頑張っている姿を見るのが何よりの楽しみです。子どもの将来の可能性は無限大に広がっているため、やりたいことをやらせたい。そのために、私も仕事を頑張っていきたいと思っています。